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アイディアを商品に具現化する
元々、個人で海外を相手に事業をしてきました。前職は企業に勤めて海外事業を担当していましたが、より良い条件の下で働きたいと考えてイッティに入社しました。普通の会社とは違い、頑張れば頑張っただけ半年に一度の査定で賃金に反映されるという求人内容に惹かれ、ここなら自分の持つ経験や能力を最大限に生かせるのではないかと。仕事内容としては、企画した商品を海外で生産後に輸入し、営業先に商品を卸して提供します。そして指定倉庫に商品を納品するところまでを品質管理を含めてひと通り担当しています。商品のアイディアを出す人は社内に私を含めてたくさんいますが、そのアイディアをいかに商品として具現化するのかといったことが私の役目になります。入社して初めて担当した商品は『ストレッチハーツ』という健康器具になります。2000年代前半に付き合いのあったプラスチック製品の金型を作っている中国の会社に依頼していて、今でも生産が追い付かないほどの人気商品です。自分が作った商品は一回に何千何万という方々に購入してもらえる、その反響数の多さがやはり一番のやりがいですよね。
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商品企画のスタートは取引先や営業担当からの依頼、社長から「こういう商品を」というかたちでの依頼と多岐にわたります。私個人としては主に、EMS製品、健康器具、最近はバイブレーション機能の付いた商品を製作していて、今現在進行中の商品は10種類前後になります。ゼロから新しい商品を企画開発する時は例えば、「足元用のEMSを作りたいな」と考えているとフッとデザインや構造のイメージが湧くので、絵に描き起こしてトレースして取引先に提案し、それを更に卸先に持って行って問題なければサンプル製作に入るという流れになります。
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海外事業はいかに信頼関係を築くか
海外事業部では中国とのやり取りが主になります。仕事をするうえでまず語学はとても重要で、そして相手の心をいかに掴めるかという人間性も重要になります。私は仕事で中国に関わりだして23年ほどになりますが、その前に留学をしていたこともあるので、現地の方ほどのボキャブラリーはなくとも中国語であれば現地の方を相手にしゃべっていても外国人とは思われないレベルです。彼らと本当に親密になって分かり合えるというまでの関係性を築けないと、商品開発はうまくいきません。私の担当している商品はメインの卸先がテレビショッピングなので、商品を紹介するオンエア日に合わせてサンプル作りを間に合わせないといけない。いかに中国の工場を円滑に動かして間に合わせるかということが重要になります。初めて扱う商品、特に電気を扱う商品になると構造的に不具合が出やすく、そのせいで生産が遅れてしまう場合もあります。そこをうまく海外のメーカーの責任者とやり合って、不具合が出ないように研究しながら問題を解消し、私も中国に赴いて実際に製作物を見ながら修正をして品質管理をする。そうして指定通りに客先に無事に納品できるかを見届けます。幸いにして今まで一回も遅延はありません。信頼関係を築くには、仕事としてオーダーがあることは前提で、将来的なビジョンを伝えること、そして一緒に美味しいものを食べてお酒を飲んで話をすること。その時にいかに相手の心を掴めるかになるかと思います。やり取りは喜怒哀楽を全て出して感情をフルに表して行います。「今こういう状況だから、間に合わせてほしい」ということを伝えないといけない。相手に何かを伝えるという時は臨場感を持たないと、求める結果を生み出せないと思っています。